DPA4006 vs Earthworks QTC30 vs SENNHEISER MKE2 vs WM-61A

録音エンジニアにとって、また、録音を勉強中の人にとっても、気合いの一本!というのを決めておくのはいいと思います。

もちろん、編成やジャンル、箱(スタジオやホール)などにもよって使い分ける必要がありますが、軸となる一本があることによって、その他の補助マイクとの相性などイメージしやすいと思います。今回は録音に関する数々の賞も受賞され、オーディオ界では金田式DC録音の使い手として有名な録音エンジニア、こうたろうの友人でもあり、録音エンジニアとしての師匠でもある、五島昭彦さんに協力をお願いし、マイクロフォン比較の実験を行いました。

さて、このマイクロフォン比較の実験、すべてのマイクが無指向性のペアとなっています。

百聞は一見に如かず。。。ですね。

マイクロフォンの紹介と音源を一気に掲載しちゃいます。

お値段は最後に!

Piano はYAMAHA CFⅢ~フルコンサートグランドです。

プレイヤーは僭越ながら私、こうたろうが務めさせていただきました。

Date はすべてMP3 320kbpsに圧縮されています。

※Pinocoaオンラインサロンのメンバーはその他の音源を含めた96khzのハイレゾ音源を無償ダウンロードしていただけます。(準備中)


DPA4006

DPA社はデンマークのオーディオメーカー。

工場では一本一本手作りで丁寧に仕上げています。

デンマークといえば、スピーカーなどでも優秀なものが多い印象です。

DPAは録音するなら絶対に知っておかないとまずいマイクです。

まさに王者の風格。

直立猿人(チャールズミンガスカバー)


EARTHWORKS QTC30

EARTHWORKS は、1979年にデヴィッド・ブラックマー氏によって設立されたアメリカのオーディオメーカーです。

アメリカで生まれただけあって、ジャズミュージシャンに愛好家が多い印象です。

サキソフォン奏者のブランフォードマルサリス氏が愛用していることでも有名。

ボーカリストのダイアンリーブス氏もバンドサウンドはすごくいい!と絶賛だとか。

両者ともジャズ界では有名なミュージシャンです。

直立猿人(チャールズミンガスカバー)


SENNHEISER MKE2

ゼンハイザーはドイツのオーディオメーカー。

放送業界では知らない人はいないほどの超定番ガンマイクや、モニターヘッドホンなどなど、老舗メーカー!!という印象。

伝説的な売り上げを誇るモニターヘッドホンHD25はピノコアでもモニターに採用していますが、文句のつけようがないヘッドホンという感想でした。

直立猿人(チャールズミンガスカバー)


WM-61A

Panasonicが開発しましたが、実機には実装されなかったマイクロフォン素子。

その素子は今では伝説となり、中国の深圳ではこのWM-61A素子のコピー品が売られています。

オーディオ界の神様こと、金田明彦氏がDC録音のモデルに紹介したことでも有名で、オーディオマニアの間では知る人ぞ知る幻の名器となっています。

直立猿人(チャールズミンガスカバー)


さて、みなさんはどのマイクがお好みでしたか?

ワンポイント録音は現場のモニター環境がすべて。

刺身のように音を切り取る技術です。

今回はすべてのマイクロフォンを同じ位置におきましたが、モニタしたのはDPA4006(ペアで約50万円)で位置を決定。

そういう意味ではすこしDPAに寄せてしまっているかもしれません。

無指向性ワンポイントでの厳密な比較というのは難しいのが現実ですが、マイクロフォンの特性はうまく伝わったと思います。

個人的な見解ですが、QTC30(ペアで約20万円)はやはり管楽器、ブラスバンド、ビックバンドなどには有効だと思います。

ピアノ、バイオリンなどの楽器には不向きかな?と。

※ちなみに今回は登場しませんでしたが、弦楽器は圧倒的にSCHOEPSのMKシリーズだと思います。

あと、試したことはないのですが、QTC30はボーカルが良い結果をはじき出す可能性は感じます。

MKE2(ペアで約10万円)は費用対効果がベストなのかな?という印象です。

これで撮ってれば間違いない。。。的な安心感と安定感を産み出してくれます。

最後のWM-61A(市販されていない)は、超低コストで半田付けにて作ることができるので、コストを考えるとありえないほど素晴らしい結果だと思います。

こうたろうは五島さんが半田付けしてくれたWM-61Aをメインマイクにしているほど。(五島さんが代表を務めるタイムマシンレコードにて受注生産可能)

※こうたろうがWM-61AとMKE2で録音したタンゴバンドの音源はこちら


結果としてはやはりDPA4006が王者の風格。

お金に余裕があればこれ買って間違いは起こらないのかな~という感想。

QTC30はかなり曲者で、ジャンルや用途をしっかり絞って使わないと良い結果は出ないという感想。

無指向性を選択するのであれば、MKE2は最初の一本には費用的にもベストかな?という感想でした。

WM-61Aのコピー品が中国の深圳で数百円で買えることを考えると、WM-61Aの恐ろしさを再認識させられます(笑)

次回は曲者QTC30とドイツ製マイクロフォンの老舗Neumann(ノイマン)KM184の比較!をお送りします。