確証バイアス

私達は、自分の考えと合致するような情報に出会うと、通常はそれを批判することなく喜んでそれを受け入れる。

行動意思決定論

本日はほぼすべての人がほぼ毎日かかっているであろう強力な確証バイアス (Confirmation bias) についてみていきたいと思います。

心理実験もありますので、是非投機手法にも活かしてみてください。

投機などでは毎日注意

投資をする際はもちろんですが、投機をする際にも人は持っている銘柄やポジションにとって都合のいい情報ばかり集め、都合の悪い情報に対しては目をつぶってしまうというバイアスがかかります。

自分の決定を支持してくれるデータを探しはしないだろうか。
現にたいていの人はそうしている。
しかしながら、最も有益な洞察は、自分の判断が誤りであるという反証となる様な情報を探すことによって得られるのである。

行動意思決定論

思い当たる節がないでしょうか?

保有銘柄やポジションのことを調べている際には是非一度立ち止まって確証バイアスについて思い出してみてください。

そして意識的に自分にとって不利になることを肯定してくれている情報を抜き取ってみるようにしてみましょう。

あなたの確証バイアス度を測る実験 [Wason 1960]

1960年に行われた確証バイアスに関する実験をシェアしたいと思います。

下記の3つの数字は一つのルールに従って並んでいます。

2 - 4 - 6

この数字はどういうルールに従って並んでいるのか突き止めてみてください。

この問題は判定者がいて、あなたが3つの連続数字を書けば、それが所定のルールに従っているかどうか教えてくれます。

隠されたルールを見つけるのに十分な証拠を集めるためにあなたはどのような数字を判定者に投げかけますか?

という心理実験。

あなたは最初にどのような数字を判定者に投げかけますか?

最初の推測

自分が最初に推測したルールに合致する数字を並べる

さて、最初に脳裏に浮かんだのは、「2ずつ増えていく・・・」ではないでしょうか?

ここですでに確証バイアスが発動している可能性があります。

もし、「2ずつ増えていく・・・」を肯定するための連続数字を判定者に投げかけた場合、それは完全に確証バイアスによって取らされている行動と言えます。

例えば[6 – 8 – 10]や[12 – 14 – 16]など偶数で固定した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

memo

実際の実験で設定されているルールは簡単で、「前の数字よりも後の数字の方が大きい」というものでした。

ルールを探るための最短距離は?

本来であれば、「2ずつ増えていく・・・」と推測したのであれば、暫定的にそれが正しいとして、反証するためのデータ集めをした方がより早く正解にたどり着く可能性が高いと言えます。

例えば「2ずつ増えていく・・・」という暫定的確証データがあったとすれば、「2ずつ減っていく・・・」というのが反証のためのデータ集めと言えます。

[10 – 8 – 6]

というデータを投げかければ判定者からは「間違い」。

プログラミング的に言うと「false」が返ってくるわけです。

この時点で、「2ずつ減っていく・・・」という条件を排除しつつ「2ずつ増えていく・・・」という推測の確証確率が上がると言う二重のデータを取得できるわけです。

Wason 1960実験では、29人中最初の回答で正解を突き止めることができたのは6名だったと言われています。

ポイント

確証バイアスによって、自分が推測したルールを肯定するデータを集め続けている限り、正解にはたどり着けない仕組みになっています。

本書の筆者らは、教員として受け持っている授業でWason 1960の実験を何百回も繰り返してきた。
正解が分かったと言って最初に手を挙げる学生の答えはたいてい「2つずつ増える」である。
われわれはそれを間違いとして退ける。
するとすぐに別の答えが出てくるが、それもやはり間違っている。
興味深いことに、この段になっても、自分の立てた仮説の反証になる様な連続数字を提示してくる学生はほとんどいない。

行動意思決定論

まとめ

確証バイアスを理解する

私たちは基本的に日々この確証バイアスに囚われている可能性が高いです。

日常的に自分の意見や決定を肯定するための情報を無意識に探しており、否定反論する情報を無意識に消して盲点となっている可能性があります。

反証情報を探すことが答えを得るための最短ルート

投資でも投機でもそれらを否定する答えを探すことで、うまくいかなくても事実を客観的に見ることができ、うまくいけば当初の肯定意見をより強力なものに強化することに繋がります。

日々バイアスにかかっていないか振り返る

これを習慣にすることによって、確証バイアスから解放される確率は上がります。

何らかの情報や意見を喜んで受け入れている自分がいた場合は確証バイアスにかかっていないか疑い、反証を積極的に探すように心がけてみてはいかがでしょうか。

確証バイアスから解放されて自由な人生を楽しみましょう!

Kotaro
Kotaro
フォトグラファー, サウンドデザイナー, 投機家。
ドイツで制作したピアノアルバムをリリース後「金田式電流伝送DC録音」専門スタジオにアシスタントとして弟子入りし裏方へ。
現在は独立しKotaro Studioで「誰かのためにただここに在る」をテーマにアルゼンチンタンゴとアメリカの古典音楽の歴史を研究しながらコンテンツを制作中。
小学3年生の頃、読書感想文の賞金である図書券で2冊の投資関連の本を購入したのをきっかけに投資に興味を持つ。
当サイトでは金融の歴史も含め関連するデータやスキルもアーカイブしていきます。
左脳を使うのに疲れたらKotaro Studioの音楽コンテンツも是非ご覧ください。