【群衆追従心理】ショッピングカートの生みの親

セールスマンは、すでにその製品を買った人たちのことをいろいろと織り交ぜて話をするように教えられています。
セールス・コンサルタントのキャベット・ロバートはこの原理をうまくとらえたアドバイスを駆け出しセールスマンたちに与えています。
「自分で何を買うか決められる人は全体のわずか5%、残りの95%は他人のやり方を真似する人たちです。
ですから、私たちがあらゆる証拠を提供して人々を説得しようとしても、他人の行動には叶わないのです。」

影響力の武器

突然ですが、筆者は次のような経験をしたことがあります。

ある日、買い物から徒歩で帰っていると約20〜30人ほどの人々がマンションの上方を見上げています。

何かあったのだろうか?と思った筆者は立ち止まり大勢の群衆と同じようにマンション上方を見上げてみました。

すると何が起こっていたかというと、マンションの住人の一人がベランダの掃除をしていたんです。

たったそれだけ?

そう、それだけなんです。

状況を確認した人はすぐに去っていきますが、多くの人が何が起こっているかを入念にチェックし、ベランダを掃除している住人を眺める人は一人、また一人と増えていきました。

 

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実はこの群集心理こそ、高値掴みの典型例となりますし陥りやすい心理になってきます!
この群衆追従心理に囚われていないか!?
日々しっかりチェックしていきましょう。

みんなで空を見上げてみる

あなたがもし街中で一人でただ呆然とビルの上方を見上げていることを想像してみましょう。

どうでしょうか?

おそらく大勢の街を歩く人に埋もれてしまうことでしょう。

しかし、友達やエキストラなど複数人でビルの上方をただ呆然と見上げてみるとどうでしょうか?

しばらくすると何人かの人が立ち止まり同じようにビルの上方を見上げるはずです。

人数が増えれば増えるほど同じように上方を見上げる人の数は芋づる式に増えていくことでしょう。

ポイント

人は無意識の中に社会の中に溶け込みたい意識が働きこのように群衆に追従してしまいます。

ケネス・クレイズと共同研究者の実験

とある電気ショックの実験では、そばにいる別の実験参加者が痛くないかのようにショックに耐えている場合、実験参加者はあまり痛くないと感じることが明らかになっています。

これは自己報告を軸とし、心拍や皮膚抵抗水準などの生理的反応のいずれも示していたそうです。

アルバート・バンデューラの実験

犬を怖がる3歳〜5歳の子供たちを選び、その子供たちに「とある男の子が犬と楽しそうに遊んでいる様子を1日20分見せます。」

すると4日後、犬を怖がっていた子供のうち67%が部屋に誰もいない時に自ら進んで犬を可愛がり撫で回すようになったそうです。

 

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1ヶ月後に恐怖心の再調査を行いましたが、恐怖心は低いままで且つ子供たちはさらに犬と遊ぶのを楽しめるようになっていたそうです。

ショッピングカートの生みの親

21世紀の現代でもショッピングカートは大活躍。

デジタルの世界でもカートに入れるという概念は変わることなく継承されています。

このショッピングカートの誕生はいつ頃、誰が始めたのでしょうか。

ショッピングカートを開発した人は1934年、小さな食料雑貨店をいくつか経営していたシルバン・ゴールドマンという人物でした。

さらなる売り上げのため

シルバン・ゴールドマン氏は買い物客が買い物を終えるタイミングというのが、買い物客の手に持ったカゴが重たくなったときだということに気がつきます。
つまり、カゴに重みを感じなくするとより消費量が増えるということに気が付きました。

そこで初期のショッピングカートが開発されます。

初期のショッピングカートは重たい金属のカゴを折り畳んで使うスタイルだったのと当時馴染みがなかったため使う人はほとんどいなかったそうです。

確かに今でこそみんな使っているから当たり前に使っていますが、こういったスタイルがまだ馴染みなかった時代は相当目立ったことでしょう。

店の至る所に使い方を説明した看板とともに設置しましたが一向に流行る気配はありませんでした。

そこで考えたのがサクラを雇って店内をショッピングカートで買い物してもらったわけです。

すると人々はみるみる追従し、ショッピンカートは大流行り。

 

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ちなみに開発者のゴールドマンは資産4億ドル以上の大金持ちとしてその生涯を終えたそうです。

その銘柄はなぜ買いたいのか?

冒頭で引用させていただいたセールス・コンサルタントのキャベット・ロバートの言葉通り、おそらく個別株などを選定する場合「自分で何を買うか決められる人は全体のわずか5%、残りの95%は他人のやり方を真似する人たち」なのかもしれません。

当然筆者も95%の内の一人でしょう。

ただこの真実を受け入れて「それを買う理由」を常に探すことで何を買うかしっかりと判断し決められる確率は上がっていくのではないでしょうか。

少なくとも終わりなく情報をかき集められる現代において、手当たり次第今そこにある情報に追従していては何が自分の意思か、何が自分の考えなのかわからなくなってくるのではないでしょうか。

情報を求める者はある種の依存症のようなものだとおれは思う。
まるで酒呑みがアルコールを自分の幸福に欠かせないものとして追い求めるように、情報を求める者は情報を探しまわる。

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Kotaro
Kotaro
フォトグラファー, サウンドデザイナー, 投機家。
ドイツで制作したピアノアルバムをリリース後「金田式電流伝送DC録音」専門スタジオにアシスタントとして弟子入りし裏方へ。
現在は独立しKotaro Studioで「誰かのためにただここに在る」をテーマにアルゼンチンタンゴとアメリカの古典音楽の歴史を研究しながらコンテンツを制作中。
小学3年生の頃、読書感想文の賞金である図書券で2冊の投資関連の本を購入したのをきっかけに投資に興味を持つ。
当サイトでは金融の歴史も含め関連するデータやスキルもアーカイブしていきます。
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